一段の追加金融緩和策が焦点 日銀政策決定会合始まる

日銀の金融政策決定会合が４日、２日間の日程で始まった。急速に進む円高の影響で、９月２９日に発表された企業短期経済観測調査（短観）で先行きに対する企業心理の悪化が鮮明になったことなどから、追加の金融緩和策を打ち出す方向で議論する。

　追加金融緩和は、期間３～６カ月の資金を市場に供給している新型オペレーション（公開市場操作）の拡充を軸に検討する見通し。平成１３～１８年に導入していた当座預金残高を数値目標におく「量的緩和策」は「効果が不透明」として採用しない方向だ。

　日銀は８月３０日にも臨時決定会合を開き、新型オペの資金供給量を２０兆円から３０兆円に拡大する追加金融緩和策を打ち出したばかり。９月１５日には政府・日銀が６年半ぶりの為替介入に踏み切っている。ただ、いまだに１ドル＝８０円台前半の円高水準は是正されておらず、産業界などから一段の対策を求める声が上がっている。

　会合の議論の内容は、５日午後に白川方明総裁が会見を開いて説明する。

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